所持金約1,000円で大阪から東京まで帰らされた話 〜戦わなければ生き残れない24時〜

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お久しブリーフ。

 

仕事がクソ忙しいこの年末に、クソめんどくさい引っ越しなんかもしてて、クソ白目むいてました。

 

もうね、いろいろ体中の毛がボーボーですよ。ボボボーボ・ボーボボ。ボウボウ戦隊ボウ毛ンジャー。

わき毛は2センチくらいまでで成長止まってるかな。

これ以上伸びたらタイヘンだ!原始ギャルだ!っつってね、ワキの神様がなんとか堪えてくれたみたい。

 

アレですよ、母さん、頑張ってたてちゃったんですよー、シンチクー。

SHI★N★CHI★KU★

 

シンチクつったら、「シングルマザー、チクビたてる」の略ですけどもね、

土地買ってね、小さいけど家たてたんですよひゃっほう!

 

 

 

よく考えてみりゃ、この10年で5回ほど住むとこ変えてて、

実家 → 結婚♥アパート→ ♥新築♥ → 離婚♨アパート→ ♨新築♨ ☜イマココ

 

土地買って家たてるなんつう事を6年間で2回もしてりゃ、まあお金もなくなるもんで、いよいよ本格的に紫のバラの人探しにでかけようかと思ってるんですけども。

 

 

 

でも、結婚する前はもっと住所不定の遊牧民してまして。

で、一番記憶に残るお引っ越しが、上のタイトルです。

 

大阪から東京まで、たったひとり、所持金 約1,000円、1日で帰って来たっつうね。

正確に言えば、「1,000円からのスタート」ですけど。

 

 

 

 

 

 

 

15年くらい前。まだツーカーのでっかい携帯使ってた頃の話。

当時、なんか変な仕事に関わってしまって、なぜか大阪にいました。

 

それはDS-MAXっていうビジネスで、ググればそりゃもう、いかがわしい事がわんさか出てくるし、これ読んでくれてる方も一度くらいは目撃したことあるんじゃないですかね、ダンボールをカートにのっけてゴロゴロしてる訪問販売の若造たち。

アレですよアレ。デタラメな求人でおなじみの洗脳詐欺集団て呼ばれてるアレです。

(今も現役でカート引いてるガイズっているんかな?)

 

 

まぁ、DS-MAX時代について書いたら何十章にもなって、虎舞竜にも負けないロングロードになっちゃうんで割愛しますけど。

ある晩、オフィスで、チームリーダーと呼ばれる男性(欽ちゃんの良い子悪い子普通の子のフツオに似ているので、以下、フツオと呼びます)に突然言われたわけです。

 

 

 

フツオ「もう、このビジネスやめて、埼玉帰りな」

私「帰るお金がありません」

フツオ「夜行バスって8,000円くらいでしょ」

私「そのお金がありません」

フツオ「」

 

 

DS-MAXのビジネスってまあ、完全歩合の訪問販売で、電卓とか玩具のガラクタ1個1,000円で売って、自分は300円の儲けみたいな変な商売でね。

1日頑張って30個売っても9,000円の儲け。そこからテリトリーと呼ばれる営業地域まで移動したりオフィスに出社する電車賃なんかを出す。

もちろん福利厚生なんてものはあるわけないので、ガラクタ売ったお金でのその日暮らしの危なっかしい毎日なわけです。

 

そもそも、このビジネス始めた時には既に、ローンやら借金が山のようにあった私は、毎月それ返すだけで精一杯で。

んで、もうとっくにDS-MAXのポジティブ洗脳にギモンがあったけど、所持金がほとんど無かった私は、そこから抜けられずにいたわけです。

だって、実家からは『頼むから戸籍抜いてくれ』て言われてたから帰るとこなんてなかったし、お金ないし、頼れる人いないし、そもそも未開の地・大阪で埼玉の田舎小娘がひとり、無一文になってどうやったらいいのかわからなかったもんで。

 

 

 

フツオ「じゃ、明日、商品売って帰ろうか」

私「!?」

 

 

 

そう言うとフツオは、オーナーに言って、商品をダンボールに詰めてきました。

中身は、比較的売りやすいディズニーの絵本。

セトル(儲け)は普段300円のところを400円にしてもらったとのこと。

要するに、大阪→東京 夜行バスの片道チケット(当時8千と数百円)を手に入れる為に22ピースを売って帰れよ~という、強制送還。

 

 

フツオ「明日迎えに行くから、荷物まとめといて」

 

え、ちょ、、明日!!!?

 

 

 

 

ノストラダムスの大予言もあっけなく過ぎた1999年10月24日 日曜日。

所持金約1,000円の小娘が、1個400円のガラクタを道中で売りながら、大阪は難波から、埼玉に帰る事になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

当日、朝10時すぎ、会社の寮という名の【貧乏ガイズ集団生活マンション】に、フツオが車で迎えに来ました。

どうやら、商品売るのを昼まで手伝ってくれるとの事。

ていうか、ホラ、22ピースの商品、全部で2万2千円で売れても、6割の1万3200円を当日中に会社にバックしなくちゃいけないんでね、その金を昼に受け取って帰るて事だそうで。売れても売れなくても、昼すぎたら、もう、一切ボクタチは関与しませんよ~て、そういう事だ。

 

 

 

午前11時頃だったか、近鉄本町駅に到着。

荷物(衣裳ケース1個)を大型コインロッカーに入れてスタート。半分の11個をフツオが持って売りに行ってくれました。

12時半に集合する事を約束して、私も歩き始めました。

 

 

とりあえず、昼には、会社に戻すお金1万3200円分の売り上げがなくてはいけない。

最低でも13個売らなくては、、、、、大丈夫、、、!きっと売れるさ!きっと、、、

 

 

 

 

全 然 、売 れ ね ぇ 。

 

 

 

 

 

午前中、2個だけ売れました。2個、、、2,000円、、、、マジか、、、。

 

いろいろ言い訳考えながら、昼にフツオと合流した。

フツオは、私にステビア340㎖缶を渡して笑った。

 

 

フツオ「ほい!おつかれ!」

私「すみません、、、あ、、、2ピースしか売れなくて、、、」

フツオ「お、ジュース  バイ ユー!」←これ、褒めてる用語。

私「…」

フツオ「あ、俺、全部出たから」

 

 

 

 

ファァッ!!?

 

 

 

 

まじか!?

さすが、フツオさんや、、、。

「俺はアティチュードと安ささえあれば、自分のウンコだって売る自信があるのね!!」て言ってたのは本当だったんや、、、。

(「アティチュード」つうのは、「オーラ」とか「ブレイブ!」みたいな、そんなの)

やっぱりフツオさんは物凄いアティチュードの持ち主や、、、そこにしびれるあこがれるゥ、、、、、!

 

 

 

フツオ「じゃ、俺、売った分1万1千円分あるから、あと残り2,200円ちょうだい。そうすれば、会社にもどす1万3200円になるよね。」

 

 

 

私は、2ピース売った分の2,000円と手持ちから200円を渡した。

 

 

フツオ「じゃ!頑張って!」

 

 

そういって、金を持ってフツオはいなくなった。

 

 

 

晩秋の晴れた昼下がり、見た事も無い場所の道ばたで、私はただステビア飲んでた。

私は今度こそ本当に、完全なひとりぼっちになった。

 

 

 

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http://pocarisweat.jp/#/history

 

 

 

 

 

 

さて、もし、ここまで読んでくれてる方がいるのなら、こんな時どうしたら良かったのか、ちょっと、教えてほしいです。

 

●帰る家がない。

●所持金は小銭しかない。

●貯金通帳には小銭しかない。

●カードは限度額まで使っているのでキャッシングはできない。

●仕事ない。

●両親からは縁を切られている。

●友達いない。

●今、ここがどこだかわからない。

 

NAI★NAI★NAI~何にもナイ、で、あるのは、「多額の借金」と、「9個の商品」と、「関東へ帰りたいという希望」、それだけだった。

 

私はバカだから、その時最善の方法なんてわかんなくて、とにかく、今持ってるもの『9個のガラクタ』を売らなくちゃって事しか頭になかった。

明日の事とか今後の事とか、何も考えてない。とにかく、東京行きの夜行バスの券を買う事だけ考えて、歩きだした。

 

 

なんだかなー。

他に何か方法あったんじゃないかと思うんだけど、ネガティブになってる暇もなく、ただ歩きだすしかなかったっつうか、バカだなー。

 

 

 

 

その後はもう、とにかく夢中で走った。

犬のウンコとか犬のウンコとか踏んだけど、もうそんなのカンケーねぇオッパッピーだった。

 

どっかのキリスト教教会でシスターが3個買ってくれた。

 

あとは、1個ずつ、ちょっとずつ売れて、日が暮れてった。

 

 

 

 

でも、あと1個がなんとしても売れなかった。

 

 

 

どうしよう、売れない。

売れない、どうしよう。

どうしよう、どうしよう。

売れない、売れない、売れない。

 

 

売 れ な い !

 

 

 

 

辺りが暗くなった。

 

 

 

 

駅周辺の夜のお店が開店し始めた。

 

スナックに手当たり次第入ってピッチしまくった。

 

もう、今日が終わってしまう!

 

 

 

 

ある店でひとりの男性客に、なんかもう、すごいしつこく売ろうとした。

いらねぇよ!て言ってるのに、なんかしつこくしちゃった。

金が必要なんだよ!金くれよ!って、必死こいてただろうな、穴だらけのパンツスーツにスニーカー姿のみすぼらしい田舎娘が。

 

 

イライラしたその男性客は「そんなに金が欲しいなら、くれてやるよ!」つって、私に1,000円投げつけた。

 

私は、そりゃもう光の速さで、その金を拾おうとした。

 

「たかが1,000円くらいで、ハハハ…!」て、男と店の女の子達が笑っていってるのが聞こえた。

 

お前らが言ってるその「たかが1,000円」がな、「私の人生変えるかもしれない1,000円」なんだよ。

 

 

で、私はその千円札を地面から拾って、笑って言った。

 

「ありがとうございます!また、どうぞよろしくお願いします!!」

 

なんか、ほんと、ベストスマイル賞受賞するような超絶笑顔だったと思うぞ。負け惜しみとか作り笑顔とか仕事だからとかじゃなくて、さ。

 

とにかく、金が欲しかったんだよ。金が欲しかった。

 

 

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その後、自分のカバンに入ってる玩具(もちろん中古。箱ナシ)を売ったりした。

だって、ホラ、夜行バスのチケット分の金はできたけど、新宿到着してからの電車賃がなかったからね。

そうやって、自分の持ち物で売れそうなものは道中で売りながら、上本町の駅まで小走りで戻った。

 

 

 

うぉぉー!あとは、チケット買うだけだ。よかった!今晩、駅のベンチに寝なくて済んだ!夜はもう冷えるしね!屋根あるところで寝られるぞ!

なんか、もう、足取り軽くふわふわしてね、で、駅の夜行バスのチケット売場に着いた。

 

 

 

 

売 場 、閉 ま っ て た 。

 

 

 

 

完全に消灯して真っ暗なチケット売場の、ガラス自動ドアに営業時間が書いてあった事、今、気づいた。

閉店ガラガラ。本日の営業時間は終了いたしました。

 

 

 

 

 

はぁ!?

え、ちょ、マジか!!夜行バスのチケット売場て、年中無休じゃないの!?←大間違い

 

 

 

いや、待て。まだ閉店してから5分チョットしか過ぎてない。

しかも、なんとなく店の奥の方が薄明るい気がする、、、。

これは、きっと、営業終わった係員が奥の部屋でマルボロメンソールとか吸ってコーヒー飲んで談笑しているに違いない!!

 

 

私は、必死で従業員入口を探した。

もう、ホント、そこの従業員達を、凄い探した。向いのホーム、路地裏の窓、こんなとこにいるはずもないのに!

 

 

しばらくしたら、暗い店の奥の方に人影が見えたような気がした。

 

「!!!!!!!」

 

私は、ガラスの自動扉を破壊しそうなほど強力なパンチでガンガン叩きまくって、叫んだ。

 

「あけてください!すみません!あけてください!!あけてください!!!おねがいします!!」

 

 

 

 

 

 

なんかビビッた従業員(メガネ)が、こちらに近づいてきて、ドアをあけた。

 

私「あの、、、新宿行き夜行バスの券1枚、、、、ください、、、」

メガネ「あ、、、えーと、、、ちょっと調べてみますね」

 

 

メガネはパソコンカチカチし始めた。

店の奥で少し明るく光ってたのは1台のパソコンのモニターだったと、その時気づいた。

メガネは、たぶん裏で一服したあと、PCの電源落しに店内に戻って来たのだった。

 

 

メガネ「あ、ちょうどキャンセルが2枚出てますね~。2枚ありますけど、お席は、、、」

私「席はどこでもいいので、それ、1枚 く” た” さ” い”!!」

 

 

 

 

 

 

 

その後のことは、もうほとんど覚えてない。

バスに乗る時に、若いお兄ちゃんに「家出かな~」てひやかされたことくらいか。

 

 

バスに乗って、暗い車内で横になった。

関東帰れる。さよなら関西。

ひとつ心残りは、好きな男の子がいたくらいか。

私は、その男子にしてみれば、『空気人形』以下の扱いだったけれども、まぁ、好きだったんだ。

ここ1ヵ月、毎晩のように処理させられてた事、もうやらなくてもいいんだなぁ、苦くてマズかったなぁ(笑)、とか思い出して、ちょっと淋しくなって、で、寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

朝起きたら、新宿駅だった。

昨晩、バスに乗る前に、八王子の奥地で一人暮らししてる妹に電話して、とりあえず置いてくれって言っておいたので、月曜日都内に出勤する人達を横目に、下り電車にのって妹のアパートに行った。妹はもう出勤したあとだった。私は、また、寝た。

 

 

 

 

 

起きたら昼近かった。あれから24時間。

 

起きて、自分には本当に何もなくなったという事に気づいた。

妹とは仲良くないので、ここもすぐ出て行かなくちゃいけない。

金なし家なし仕事なし頼れる家族友達なし必要としてくれる人もなし、「9個残った商品」も「関東に帰りたいという希望」も無くなった、あーホントびっくりするほど何も無くなっちゃったんだなー。

 

 

 

おから人間。

私は、搾りかすの廃棄物になりました。

 

 

 

「死んじゃおうかな。」てポツリと言って、それ言った自分に驚いた。

 

 

 

生きてるだけで他人に迷惑かけるおバカさんだしね、ていうか、今、どこかでのたれ死んでも、誰にも気づかれないというね、母親から「産まなきゃ良かった」とか言われちゃう、存在否定されたロクデナシ女の明日はどっちだーつってね。

 

そんな事思ってたら、おなかがグーてなったので、妹のアパートのキッチン探った。ご飯が炊いてあったのと、レトルトカレー見つけたのでチンして食べた。

一瞬で完食して「なんだコレ!レトルトカレー、うめぇ!あなどれねぇな、コノヤロウ!」つってひとりでアハハ!!て笑って、少し泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁね、すぐに妹のアパート追い出されて、その後少したいへんだったけど、まぁ、生きてる。

無理矢理でもいい、生きてさえいれば新しい道がきっとある、ホントそういう事だなぁと思う。

 

 

何が言いたいかというと、こんなロクデナシでも今は少しだけどローン組めるまでに復活したし、人生の岐路にたった時はみすぼらしくても前に歩き出さなくちゃ何も動かないし、死にたくなったらなんか温かいもの食って腹を満たせ!という、事です。

あとは、コツコツとアリさんがいいね。欲張らずに、これからも地味にがんばるよ。

 

 

 

だけど、今だから思うけど、フツオさんはもしかしたら、商品全部売れなかったのかもしれないな。嘘ついてお金出してくれたかもしれない。

しかし、マジであの時、商品が売れなかったらとか、夜行バスの券とれなかったらとか、そういう事今思うとゾッとするよ。

どうなってただろう。いろいろタイミングとかよかったのかな。

 

 

 

それにホラ、私には結構、『ウン』がついていたしね(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

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